FOMC・債務上限・インフラ法案など米ドルに注目! 「7月26日の注目点とイベントスケジュール」

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2021年7月25日

FOMC・債務上限・インフラ法案など米ドルに注目! 「7月26日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週前半はコロナ感染拡大や原油価格の下落からリスクオフが進み株価は下落、資源国通貨は売られ、逃避通貨である円やフランが買われました。

注目されていたECB理事会は予想通りの展開で大きな値動きには繋がりませんでした。

リスクオフ以外では重要指標も少なく、FOMCを控えラックアウト期間から要人発言もなく動きづらい展開でした。

 

今週はFOMCの発表、月末要因、リスクオフ要因、米議会・予算問題など、いくつか値動きに繋がりそうな要因があるのでチャンスを期待しておきたいと思います。

また、先週のように急にリスクオフになる可能性もあるので、株価や資源価格、債権には注意しておきたいと思います。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)FOMC

 

注目度:高い

織込み度:政策据え置きは織り込み済み

バイアス:ドル買い圧力が強い

 

今週はFOMCが予定されていて、声明文・記者会見に注目です。

前回のFOMCで「次回の会合から進展具合の評価を始める」「進展が継続すればテーパリング戦略を今後の会合で検討することは適切」などと発言していたことから、今回の会合でテーパリングの議論がされたのか注目が集まっています。

 

8月末のジャクソンホール・シンポジウム、もしくは9月のFOMCでテーパリングの開始時期を発表し、年内にテーパリング開始という見方が多く、そのために今回の会合でテーパリングの議論を正式に開始するのではないかという予想が出ています。

正式にテーパリング議論が開始されたとなるとドル買いに繋がるのではないかと注目しています。

ただ、懸念材料としてテーパリングについて発表したことで、株価下落に繋がらないか気を付けておきたいと思います。

 

 

 

2)債務上限・インフラ法案

 

バイデン政権は予算に関連して、債務上限とインフラ法案の2点が注目されています。

 

先週、1.2兆ドルのインフラ投資法案の審議入りを問う動議が議会で否決されました。

先週の否決は、財源をどうするのか?増税を反対している共和党が反対したことで否決となったのですが、バイデン政権としては8月の休会前に可決を目指していることから、今週は財源問題について共和党と調整すると思われます。

最終手段として単独過半数の議席を持つ民主党が「財政調整措置」を使い、強引に通過させる可能性もあります。

無事にインフラ法案が可決されれば問題ありませんが、1.2兆ドルのインフラ投資を期待して株価が上昇しているだけに、インフラ法案の可決が遅れれば株価に影響が出てくるのではないかと思われます。

 

 

また、今週末の7月31日で債務上限の適用を停止する特例措置が終了します。

今週末の特例措置が終了すると新たに国債発行が難しくなり財源に問題が発生、国債の償還利払いに影響しデフォルト懸念が出てきます。

また、政府機関の閉鎖にも繋がります。

債務上限の適用停止措置の延長か、債務上限の引き上げを決めることができるのか注目です。

 

 

 

3)経済指標

 

今週はCPI(消費者物価指数)とGDPに注目です。

 

CPI(消費者物価指数)

各国中央銀行が指針として注目している経済指標で最も注目度の高い指標です。

特にコロナの影響で物価の上昇率が高くなっており、どこまで各中央銀行が容認するのか注目されています。

今週は豪州とカナダでCPI(消費者物価指数)が発表されます。

豪州は足元でコロナ感染者数が増えており、追加緩和の予想も出てきていることから、どこまで物価が上昇しているのか、引き締めを検討するほど物価上昇しているのか注目されています。

カナダはすでにテーパリングを開始しており、利上げ時期に注目が集まり始めており、物価上昇率に注目が集まっています。

 

 

GDP

今週は米国とカナダでGDPが発表されます。

GDPはCPI(消費者物価指数)と同様に中央銀行の指針となっている指標です。

カナダは上記の通り、利上げ時期に注目が集まっているためGDPにも注目が集まっています。

米国は今週FOMCを控えている状況でGDPが発表されます。

今週発表されるGDPは4~6月期の速報値で、予想と結果がズレる可能性が高くなっています。

大きく乖離すればマーケットへの影響も大きくなるので要注意です。

 

 

 

 

 

◎今週の注目通貨

 

1)米ドル

 

基本は買い目線。

今週はFOMCにGDP速報値の発表、債務上限やインフラ法案の問題など米ドルが動く要因が多数あります。

FOMCやGDP速報値はタカ派に振れる期待感が高まっていて、ハト派な内容だと大きくドル売りが出てくる可能性があります。

ただ、基本は買い目線なので、売られたポイントはイイ買い場になるのではないかと考えています。

 

債務上限やインフラ法案の問題が深刻化してくるようであれば、リスクオフが長期化してドル売りに転換する可能性があるので気をつけておきたいと思います。

 

 

 

2)カナダドル

 

基本は売り目線。

カナダ中銀がテーパリングを開始し、利上げの期待が高まってきている状況でもカナダドルの上値が重たくなってきています。

ポジティブな情報に反応しづらくなってきているのでカナダドルは売られやすくなってきていると思います。

このような状況でネガティブな情報が出てくると、イッキにカナダドルが売られる展開になりやすいと思われます。

今週発表の指標が予想を下回ったり、原油価格が下落したとき、リスクオフに傾いたときのカナダドルに注目しておきたいと思います。

また、指標結果が上振れしたのにカナダドルが重たいときは、その後下落しやすくなるのではないかと注目しています。

 

 

 

3)ユーロ

 

売り目線。

先週のECB理事会では予想通りハト派な内容が発表され、ユーロの上値は重くなっていると思われます。

多くの中央銀行がコロナ後の引き締めに転じていく中で、ハト派姿勢を継続するユーロは他通貨が買われると相対的に売られやすくなります。

今週はFOMCなどをキッカケにドル買いが進む可能性があり、相対的にユーロが売られる可能性があります。

大きく上昇したポイントを拾いながら、ユーロ売りを仕掛けていきたいと思います。

 

 

 

4)豪ドル

 

売り目線。

豪州ではコロナ感染拡大から、いくつかの都市でロックダウンが実施されています。

お隣ニュージーランドは豪州に対して、8週間の渡航制限を発表しています。

このような状況から、豪州は引締めではなく追加緩和の可能性があるのではないかとの噂が出ています。

追加緩和の可能性が高まれば豪ドル売りに繋がるのではないかと注目しています。

対照的にお隣ニュージーランドは引き締めがスタートしており、スタンスの違いが出始めており、AUD/NZDが面白くなっているのではないかと注目しています。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

7月26日(月曜日)

 

07:45 NZD NZ貿易収支

17:00 EUR ドイツIFO景況指数

20:00 GBP ブリハBOE外部理事発言

23:00 USD 米新築住宅販売戸数

 

 

7月27日(火曜日)

 

02:00 USD 米2年債入札

16:30 JPY 黒田日銀総裁発言

21:30 USD 米耐久財受注

23:00 USD 米消費者信頼感指数

 

 

7月28日(水曜日)

 

02:00 USD 米5年債入札

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合における主な意見(7月16日分)

10:30 AUD 豪四半期CPI(消費者物価指数)(4~6月期)

15:00 EUR ドイツGfk消費者信頼感指数

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

23:30 USD 原油在庫量

 

 

7月29日(木曜日)

 

03:00 USD FOMC金融政策・声明文発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

16:55 EUR ドイツ雇用・失業率

21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)

21:30 USD 米GDP(4~6月期)(速報値)・新規失業保険申請件数

23:00 USD 米中古住宅販売保留

 

 

7月30(金曜日)

 

15:00 EUR ドイツGDP(4~6月期)(速報値)

15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)

18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)・GDP(4~6月期)(速報値)・失業率

21:30 USD 米PCEデフレーター

21:30 CAD カナダGDP

23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数

 

 

7月31日(土曜日)

 

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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