2023年1月4日
FOMC議事要旨と雇用統計に注目! 「1月第1週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
年末から年始にかけて円高が進んでいます。
昨日までは取引量も少なく、スプレッドが大きく拡大、上下に方向感なく大きく動いていました。
本日からは月初めの重要指標なども増えてくることから少しづつ取引量も増えてくるのではないかと思います。
今週は重要指標の結果を確認しながら、取引量が戻ってくるのか、方向感などを確認していきたいと思います。
目次
◎今週の注目点
1)経済指標
欧州HICP(消費者物価指数)(速報値)
欧州では物価高を抑える為にECBが利上げを進めています。
12月のECB理事会でラガルドECB総裁は物価抑制のために利上げを継続することを示唆し、タカ派な姿勢を示しました。
今週発表の欧州各国やユーロ圏の物価が予想以上だった場合は利上げの継続期待が高まり、ユーロ買いが進むのではないかと思っています。
ISM製造業景況指数・ISM非製造業景況指数
FRBは12月FOMCのドットチャートでターミナルレート(利上げの最終水準)は5.1%を予想しています。
景気が後退してもFRBは利上げを進めると思いますが、景気が後退するとインフレも後退しやすくなり、利上げ幅も後退するのではないかと思います。
景気の先行指数として、ISM製造業景況指数やISM非製造業景況指数が低下すると景気後退を織り込み、ドル売りが進むのではないかと思います。
ADP雇用統計・NFP雇用統計
米国の景気を確認するため、雇用状況に注目が集まっています。
12月FOMCは想定以上のタカ派な内容だったためドルが底堅く推移していますが、雇用統計の内容が弱かった場合は再度ドル売りが進むのではないかと注目しています。
また、物価上昇の要因の一つである人件費にも注目です。
失業率が低下したまま人手不足が続いていた場合や、人件費の指標である平均時給が上昇したままだった場合、予想以上だった場合は物価高が続くとの観測からドル買いが進むのではないかと注目しています。
カナダ雇用統計
カナダでは利上げの終わりが近づいてきています。
雇用状況が予想よりも悪化していた場合は利上げの終了がさらに近づくのではないかと思います。
利上げの終了が近付けばカナダドル売りが進むのではないかと思っています。
また、雇用が悪化しているということから、景気後退懸念からカナダドル売りが進むと思います。
カナダの雇用統計にも注目しておきたいと思います。
2)FOMC議事要旨
FRBは12月FOMCのドットチャートで市場予想を上回るターミナルレート(利上げの最終水準)を発表。
市場ではターミナルレート(利上げの最終水準)を5%を以下と予想していましたが、結果は5.1%となりました。
ターミナルレート(利上げの最終水準)まで到達した後、23年末には利下げが始まっていると予想する人もおり、議事要旨では利下げについて注目です。
また、今後の判断について何を重要視(指標)しているのかにも注目です。
◎今週のイベントスケジュール
1月4日(水曜日)
16:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
17:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)
17:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)
18:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)
1月5日(木曜日)
00:00 USD ISM製造業景況指数
04:00 USD FOMC議事要旨(12月15日分)
10:45 CHY 財新サービス業PMI
18:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
19:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)(速報値)
22:15 USD ADP雇用統計
22:30 USD 米失業保険申請件数・貿易収支
22:30 CAD カナダ貿易収支
23:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
1月6日(金曜日)
01:00 USD 原油在庫量
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
22:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
1月7日(土曜日)
00:00 USD ISM非製造業景況指数
00:00 CAD カナダIveyPMI
01:15 USD クックFRB理事発言
01:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
02:15 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント