NATOは動くのか? 欧州リスクオフが進むのか? 「11月16日の注目点とイベントスケジュール」

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2022年11月16日

NATOは動くのか? 欧州リスクオフが進むのか? 「11月16日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日は米PPI(生産者物価指数)が発表され、予想を下回っていたことで米国の物価は落ち着いていくとの見方からFRBの利上げ後退観測に繋がり金利は低下しドル売りが進みました。

FRBの理事や副議長がインフレは高すぎるとの発言が出てきたことで、ドル売りは限定的となりました。

 

その後、一部報道で「ロシアのミサイルが北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドに着弾し、死者が出た」と報じられたことでリスクオフが進み、ユーロ売り・ドル買い・円買いが進みました。

 

本日はポーランドのミサイル攻撃の追加報道で動いていくのではないかと注目しています。

目次

◎本日の注目点

 

1)ウクライナ情勢

 

昨日(本日早朝)、NATO加盟国であるポーランド(ウクライナとの国境付近)で爆発があった。

ポーランドはロシアによるミサイル攻撃ではないかとNATO安全保障会議を要請しています。

ロシアは報道を否定し、ロシアを貶める謀略だとしています。

調査を進める一方で、安全保障会議が開催され、ロシアによる砲撃だと認定した場合は、NATO加盟国であるポーランドが攻撃されたとしてNATO加盟国が直接ウクライナ情勢に参加する可能性が出てきます。

このことで、ウクライナ・ロシア・欧州などの地政学リスクが高まる可能性があります。

本日はポーランド爆破の追加報道に要注目です。

 

 

 

2)経済指標

 

英CPI(消費者物価指数)

英国では物価高が問題となっていて、経済よりも物価高抑制を優先させています。

予想を上回るCPI(消費者物価指数)が出てくると、英中銀はさらに引き締めを進めるのではないかと予想されます。

引き締めによる金利上昇でポンド高になる可能性もありますが、景気後退などの懸念からポンド安に反応する可能性もあるので、CPI(消費者物価指数)の結果とポンドの動きに注目です。

 

 

 

米小売売上高

高インフレが続きFRBがハイペースで引き締めを進める中、米経済がどこまで冷え込んでいるのか、小売売上高の結果から消費動向を確認したいと思います。

CPI(消費者物価指数)が予想よりも弱かったことから、景気が予想以上に冷え込んでいた場合は引き締めペースを後退させる可能性が出てくるのではないかと思われます。

 

 

 

カナダCPI(消費者物価指数)

カナダ中銀の政策判断に大きな影響があるCPI(消費者物価指数)に注目。

予想以上の結果が出てくると利上げが進むとの見方からカナダドル買いが進むのではないかと注目しています。

ただ、米国のCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)が予想よりも低下していたことから、カナダのCPI(消費者物価指数)も下振れするのではないかとの期待が高まっています。

注目度は高いと思うので、予想と結果が乖離した場合は大きく動くと思うので注目しています。

 

 

 

3)要人発言

 

FRB

先週発表されたCPI(消費者物価指数)やミシガン大学消費者信頼感指数で発表された期待インフレ率は予想を下回り、インフレの低下が期待されています。

インフレ低下の期待からFRBは引き締めを後退させ、ターミナルレート(利上げの終了水準)も低下するのではないかと予想されています。

このことで金利は低下し、今まで買われていたドルが売り戻されています。

FRBの要人がインフレ低下を好感し、引き締めの後退を考えているようであれば金利低下・ドル売りが加速するのではないかと、要人の発言に注目しています。

 

 

 

英中銀

今週は英国のCPI(消費者物価指数)や雇用統計など、英国重要指標の発表が続きます。

英国の重要指標の結果を受けて、要人がどのような発言をするのかに注目です。

また、トラス前英首相の大規模減税政策により金融不安に陥った英国経済ですが、スナク英首相になり減税案は撤回し緊縮財政を進めるとしたことで金融不安は解消されています。

スナク政権の中期財政計画が今週発表される見通しで、どこまでの緊縮財政となっているのか、財政計画の発表を受けて英株式や英債券市場がどのような反応をするのか注目です。

再度、金融不安に陥るようであればポンド売りが進む可能性があるので注目です。

 

 

 

ECB

欧州では物価高が進んでいます。

引き締めを進めるのか、経済を優先させるのか、発言に注目しています。

ウクライナとロシアの情勢も少し落ち着き、ウクライナが優勢と報道されていることから欧州経済にはプラスに働くのではないかと思われています。

このことから経済よりも物価抑制を優先させ、引き締めを一段と進めるのではないかと予想されています。

ECB理事会メンバーからタカ派な内容の発言が出てこないか、今まで売られていたユーロが買い戻されないか注目したいと思います。

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

11月16日(水曜日)

 

G20首脳会談(バリ島)

 

16:00 GBP 英CPI(消費者物価指数)

18:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)

22:30 USD 米小売売上高

22:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

23:15 GBP ベイリーBOE総裁発言(議会証言)

23:50 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言

 

 

11月17日(木曜日)

 

00:00 EUR ラガルドECB総裁発言

00:30 USD 原油在庫量

03:00 USD 米20年債入札

04:35 USD ウォラーFRB理事発言

08:50 JPY 日本貿易収支

09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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