2023年8月11日
PPI(生産者物価指数)やミシガンに注目! 「8月11日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は注目の米CPI(消費者物価指数)が発表され、やや市場予想を下回る結果となりました。
ただ、想定内の結果だったことでドル安懸念が後退しドルの買い戻しが進みました。
また、やや市場予想を下回ったCPI(消費者物価指数)を受けて追加利上げ期待は後退し、株価が上昇したことからリスクオンの円売りが進み、ドル円は一時144.82円と7月3日以来の高値
本日は日本が祝日で、欧米は夏休みということで取引量は低下しているので急変には注意しておきたいと思います。
また、PPI(生産者物価指数)やミシガン大学消費者信頼感指数など重要指標にも注意しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
英GDP(速報値)
先日の英中銀では0.25%利上げを発表、インフレーションレポートでは来年のインフレ見通しを下方修正しています。
ただ、それでも追加利上げが予想され、主要国の中で最も高い金利になるのではないかと予想されています。
それだけ利上げすると英国経済の後退が懸念されます。
今回発表のGDPが市場予想よりも弱い結果となると英中銀も利上げに消極的となり、スタグフレーションが懸念されます。
英中銀の利上げが消極的になるのか、GDPの結果に注目です。
米PPI(生産者物価指数)
PPI(生産者物価指数)が高止まりすると仕入れ価格の高止まりとして受け止められ、仕入れ価格の高止まりは商品価格の高止まりとして物価の高止まりに繋がります。
このことから、PPI(生産者物価指数)はCPI(消費者物価指数)の先行指標として注目されています。
PPI(生産者物価指数)が市場予想よりも低下していればCPI(消費者物価指数)の低下期待に繋がり利上げ期待は後退、PPI(生産者物価指数)が高止まりしていた場合は追加利上げ期待に繋がるのではないかと思います。
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率
ハイペースで利上げしてきた米国の経済がどこまで後退するのか景気見通しとして消費者信頼感指数に注目です。
利上げが終了間近となり、次の注目は利下げ時期に移ってきています。
今後の景気悪化が見えてくるようであれば来年の早い時期に利下げがあるのではないかとの期待に繋がりドル売りが進むのではないかと思います。
また、同時に発表される期待インフレ率がどこまで低下しているのかにも注目です。
期待インフレ率が低下していれば利上げ終了が見えてくるのではないかと思います。
2)円売り・介入警戒
日銀はYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正したことで金融正常化の第1歩ではないかとみられましたが、先週の日銀は臨時国債買い入れを告知するなど緩和姿勢を強調しています。
マーケットも日銀の緩和姿勢から円売りが継続されています。
日銀による国債買い入れオペが継続されるのか、円売りが進むのかに注目です。
また、このまま円売りが進んだ場合は円買い介入が警戒されます。
CPI(消費者物価指数)の発表を受けて145円手前まで来ています。
日本は祝日ですが、口先介入が出てくるのか注意しておきたいと思います。
3)季節要因
7月末の金融政策発表ラッシュを終えて、欧米は夏休みムードが強くなっています。
取引量が低下し小動きな値動きになり、何かのきっかけで急に大きな値動きになることがあります。
フラッシュクラッシュなどには注意しておきたいと思います。
また、週末は日本もお盆前でポジション調整やレパトリなど、実需の動きにも注意しておきたいと思います。
◎本日のイベントスケジュール
8月11日(金曜日)
15:00 GBP 英GDP(速報値)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)・期待インフレ率