2023年10月3日
RBA理事会にJOLTS求人件数に注目! 「10月3日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
週末にギリギリのタイミングで米予算が議会を通過したことで、米国の政府機関の閉鎖が回避され、週明けのマーケットはリスクオフ後退からスタートしました。
米国では製造業PMI(改定値)とISM製造業景況指数が市場予想を大きく上回る結果となったことで米金利は上昇、ドル買いが強くなりました。
ただ、ドル円に関しては円買い介入が意識され、149.87円くらいで上値を抑えられています。
本日は豪州の金融政策と米雇用指標であるJOLTS求人件数に注目、あとは円買い介入に注目です。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
RBA理事会
注目度:かなり高い
織り込み度:据え置きを8割織り込み済み
バイアス:やや豪ドル売り
ポイント:新総裁のスタンス
RBAはロウRBA総裁が任期満了となり、ブロックRBA総裁補佐が新総裁となります。
ロウRBA前総裁はハト派色が強く、高いインフレが続いていても連続で据え置きを選択してきました。
ブロックRBA総裁の体制になったことで、RBAのスタンスに変化がないか注目しています。
もし、かなりのタカ派となった場合は、今回の理事会で追加利上げに動く可能性もあるのではないかと注意しています。
声明文などからタカ派が感じ取られた場合は、追加利上げの可能性が高まり豪ドル買いが進むのではないかと注目しています。
RBNZ理事会
注目度:やや高い
織り込み度:据え置きを織り込み済み
バイアス:特になし
ポイント:経済見通し
RBNZは利上げ終了から金利維持期間に入っていると思われます。
次のポイントは利下げ観測です。
中国の景気後退などがNZ経済にどこまで影響しているのか、経済見通しに注目しています。
経済見通しが下方修正されているようであれば利下げ時期も前倒しとなり、NZドルの売り要因となるのではないかと注目しています。
2)経済指標
JOLTS求人件数
米国では人件費の高騰が物価高の要因となっています。
そのため、雇用市場にゆるみが出てきているのか、ADP雇用統計、NFP雇用統計と発表を控えて、先行指標としてJOLTS求人件数にも注目が集まっています。
3)円安・介入警戒
先日発表されたFOMCはややタカ派、日銀は大規模緩和を継続と、金融政策の差からドル高円安が進みやすい状況となっています。
金融政策発表後にドル円は年内高値である148.46円まで上昇しています。
昨年の9月にはFOMC発表後に日銀が緩和継続の発表をして円安が進み、その後に円買い介入を実施しています。
FOMC後のドル円は引き続き上昇傾向にあり、一時149.7
また先日、鈴木財務相が午前と午後で二回「(為替について)高い緊張感をもって市場動向を見ている」と発言したことで介入警戒感が高まっています。
先週金曜日には日銀による買いオペが実施され、円安圧力が強くなっています。
本日もレートチェックや口先介入のレベル感と併せて、円買い介入に注視しておきたいと思います。
以下、去年の口先介入時のものです。
4)要人発言
FRB
FRBは9月FOMCのドットチャートで年内あと1回の追加利上げが予想されています。
そのうえで、FOMC以降に要人発言で雇用・失業率に関する発言が多くなっています。
今週はJOLTS求人件数をはじめ、ADP雇用統計や失業保険申請件数、NFP雇用統計と雇用関連指標が立て続けに発表されます。
雇用指標を受けて、FRB要人の発言に変化があるのか注目です。
ECB
欧州では景気悪化などから利上げ終了期待が高まっています。
ECB要人から利上げ終了に関する発言が出てこないか注目です。
先週発表されたIMM通貨先物ポジションでは、ユーロ買いポジションがたまっていますが減少傾向にあります。
利上げ終了が意識されればユーロ売りが進むのではないかと思っています。
英中銀
英中銀は先日の金融政策発表で、サプライズの据え置きを選択しました。
特に英中銀のメンバーの多くが据え置きを支持していたことから、利上げ終了が意識されています。
要人発言から利上げ終了が感じられると一気に利上げ終了観測が高まり、ポンド売りが加速するのではないかと注目しています。
◎本日のイベントスケジュール
10月3日(火曜日)
09:30 AUD 豪住宅建築許可件数
12:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表
17:35 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
21:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
23:00 USD JOLTS求人件数
10月4日(水曜日)
10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
11:00 NZD オアRBNZ総裁記者会見