英国 政策金利発表「Super Thuresday」を終えて

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2018年2月13日

英国 政策金利発表「Super Thuresday」を終えて

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

今回のSuper Thuresdayは政策金利・QE額ともに据え置き予想でした。

結果は、予想通り据え置きでした。

ただ、注目は同時に発表される「インフレーションレポート」でした。

前回のインフレレポートと、今回のインフレレポート

どこが変わったのか?

今後どう影響するのか?

まとめてみました。

 

1)GDP予想

2018年・2019年ともに若干の上方修正されています。

今後も英国経済については、見通しが明るいと英国中銀は考えているようです。

 

 

2)インフレ見通し

前回のインフレ見通しでは、11月がインフレのピーク(CPI前年比3.0%)ということでしたが、実際には12月発表(11月分)のCPIが前年比3.1%まで上昇しました。

今回のインフレ見通しが、

12月発表分の3.1%が天井なのか

それともまだ上昇余地があるのか

どういう風に英中銀が、見通しているのかが注目されていました。

 

今回のインフレ見通しでは、一応の天井は打ったものの、物価上昇がすぐに落ち着くとは思っていないようです。

 

 

3)利上げ見通し

前回のインフレーションレポートでは、

今後数年かけて穏やかな利上げを実施することが予想される

という表現でした。

今回のインフレーションレポートでは、

物価安定の維持のためには、11月のレポートで予想したよりも、やや早めにより大幅な利上げが必要とされる

という表現になっていました。

やや利上げに前向き、タカ派に感じます。

 

 

上記3点が注目すべきところだったのかなぁ、、、と思います。

 

 

今後のポンドの見通しと注目点

まず、注目したいのが平均所得です。

CPI(消費者物価指数)の上昇率と、平均所得の上昇率の乖離が問題です。

 

 

物の値段の上昇スピードよりも、給与の上昇スピードのほうが遅い!

そうなると自由に使えるお金が減ってしまう。

→ 節約する

→ 経済が低迷する

→ 給与が増えない

→ 節約する、、、、

という風に負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

英中銀はこの状態になることを1番嫌うと思います。

そのためには、景気は減速させずに物価を抑えることを考えると思います。

今後、GDP・CPI・平均所得を見ていくことで、上記のことをチェックできるのではないかと思います。

 


ポンドドル週足チャート

 


ポンド円週足チャート

 

今後の上昇ストーリー

・利上げペースが速くなり、5月Super Thursdayでの利上げ観測、また2020年までの利上げ回数が3回以上出てくる。

・Brexit交渉が順調に進んでいき、英国政権も安定してくる

 

今後の下落リスク

・景気が減速や物価上昇が減速することで、利上げペースの後退

メイ政権の崩壊

・Brexit交渉の遅れor決裂

 

 

個人的には、

Brexitが決まってポンドは大きく売られ、ポンド安が経済を上昇させて、ポンド安が物価を上昇させています。

政権崩壊やBrexit交渉の遅れなどがない限りは、英中銀の思惑はポンド高ではないかと考えます。

あとはMPCメンバーの発言を吟味して、利上げ推進派が2~3名になったタイミングで、ポンドロング戦略を考えたいと思います。

 

MPCメンバーの発言については、別でまとめたいと思います。

 

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