2018年12月10日
英国議会の採決はポンド買いチャンス!? 採決とその後の流れについてまとめました!!
記事を書いた人:岡ちゃんマン
英国にとって、ポンドにとって、注目のイベントが近付いてきています。
各FX業者・銀行・証券会社から、当日の急変動やスプ拡大について注意喚起のメールが届き始めています。
それだけ今回の英国議会でのBrexit案採決に注目が集まっているということだと思います。
今回は、個人的な意見になりますが、現状と今後についてまとめてみました!
目次
◎戦略
ポンド買い戦略
今回は、前例のないことなので、いくつかのストーリーを考えています。 その中で、一番可能性の高いストーリーで戦略を考えてみました。
~個人的なストーリー~
議会の採決は否決 → 合意なき離脱にはしたくない → 欧州が修正案をのむ or Brexit案をのむ → 合意離脱 or 再国民投票
今回の議会での合意は難しいと思います。 ただし、英国としても合意なき離脱はしたくないと思います。 EUとしても同じです。 なので、どちらかが譲歩するのではないかと思っています。
現状のポンドの水準は、ほとんどの悪材料を織り込んでいると思います。 ここから下げていくためには、合意なき離脱の可能性だと思います。 合意なき離脱の可能性 = 今回の議会採決で否決 だと思います。 なので、議会採決が否決されれば、ポンドは売られると想定しています。 ただ、否決されたからと言って、合意なき離脱が確定したわけではないので、下落は限定的だと考えています。
以前のブログ記事で書いたように、採決が否決された場合は1.2500ドルぐらいまで下落。 合意なき離脱となった場合は1.1700ドルが予想されています。
上記のように、合意なき離脱はEU・英国ともに合意なき離脱は望んでいないので、どこかで合意に向けて動き出す。 そうなると、下落したポンドは上昇に転じるのではないかと想定しています。
今回の戦略は、リスクも多いです。 ポンドがそのまま下落することも考えられます。 また、今回の戦略は、合意なき離脱はしないことが前提となっています。 英国とEUの間の確執、英国の闇が大きくて合意なき離脱となった場合は、ポンドは大きく下落してしまいます。
2年前の国民投票の時も、ないだろうと言われていた離脱になりました。 今回も合意なき離脱になる可能性は残っています。
ただし、見返りも大きいと思っています。 もし、離脱に合意できたり、離脱がなしに(Brexit自体がなかったことに)なった時は、急騰すると思われます。
リスクリワードを考えながら、しっかりとリスク管理をしたうえで買い戦略を組んでいきたいと思います。
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◎採決と今後の見通し
ここからは、採決の結果と今後の流れについてまとめていきたいと思います。
まず、今回の採決の結果、可決となった場合は粛々と3/29に向けて離脱準備を進めていくと思われます。
しかし、否決となった場合が想定されるストーリーがいくつか出てきます。
1)再度議会を説得して離脱に合意
議会では否決となったが、メイ首相が各方面に説得・交渉して、今回のBrexit案で合意を取り付ける。 ただ、問題はこれまで散々説得・交渉してきて否決されたので、そのままのBrexit案で合意を取り付ける可能性は低い。 そのまま時間だけが過ぎると、合意なき離脱の可能性が高くなってくる。
2)EUサミットで修正を求める
今回のBrexit案を5日間かけて、審議しています。 その中で出てきた修正案をEUに求め、修正されたBrexit案で合意を取り付ける。 ただし、EUが修正を認めるかは不明。 先日はトゥスク大統領が「今回のBrexit案が否決された場合は、合意なき離脱か離脱なしか」というような発言をしています。 これは、修正案は受け付けないと念押ししたと思われます。
3)3/29の離脱期限の延期
3/29に離脱をするとなると、年内もしくは年明け1月には批准が必要となります。 なので、再度EUとの交渉を続けるため、3/29に離脱することを延期するという判断もあります。 そのためには、英国議会で延期を求める合意を得て、EUに延期を求めます。 EUが賛成するかはわかりません。 仮に期限が延期されたときは、移行期間が短くなる可能性が高いです。 そこもポイントかもしれません。
4)総選挙
メイ首相が自分から辞任するかもしれません。 もしくは、与党保守党内からメイ首相おろしが出てくるかもしれません。 英国議会で不信任案が出るかもしれません。 現状の英国首相になりたいというような、火中の栗を拾うような人はいないような気がします。 なので、不信任案やメイ首相おろしは可能性は低いと思います。 あり得るとすれば、メイ首相が諦めて辞任するのではないかということ。 総選挙となった場合は、可能性は低いですが労働党と政権交代なんてことも。 与党保守党の強硬派になった場合は、合意なき離脱の可能性が高まります。 政権交代で労働党となった場合は、再国民投票の可能性が低いながらも出てきます。
5)否決=合意なき離脱
否決となった場合、そのまま合意なき離脱を宣言する可能性もあります。 この選択をした場合、否決後即合意なき離脱を宣言するのか!? それとも、3/29まで待って合意なき離脱を宣言するのか!? がポイントになってくると思います。
6)Brexit自体を中止
Brexit案が否決、合意なき離脱もダメ、ということで離脱自体なかったことに。 Brexit無しにするためには、英国議会の承認が必要なのか!? それとも再国民投票が必要なのか!? ここがポイントになりそうな気がします。 また、国民感情も気になります。 プライドの高い英国民(勝手に僕が思っています)が、再国民投票で1回決めたことをひっくり返すことができるのか!? これは、英国に住んでないとわかりません。
以上のように、思いつくだけでこれだけのストーリーが考えられます。 また、それぞれのストーリーの後には、いくつかの選択肢が出てきます。 なので、出来るだけ多くのストーリーと戦略を考え、備えておく必要があると思います。
今回の記事を書くにあたって、丁度いい記事を見つけたので添付しておきます。
また、今回のストーリーを組み立てるにあたって、DMMサロン「FXの流儀」松崎さんの情報も参照しています。