2018年10月22日
ムーディーズ格付け発表、イタリアは格下げ! ~教えてFX,格付けとは解説~
記事を書いた人:岡ちゃんマン
大手格付け会社ムーディーズは、イタリアの格付けを1ノッチ下げて「Baa3」見通しは「安定的」としました。
目次
格付けとは
格付け会社が、経済状態や信用性などを検証してランク付けしたものです。 年金運用・大手銀行・投資銀行・証券会社などは、格付けを見ながら投資をしていくので、とても重要視されています。
格付け一覧は以下(表1)の通りです。 ムーディーズ(MDS)だけ表記の仕方が違い、スタンド&プアーズ(S&P)とフィッチ(FT)は同じ表記の仕方を使っています。 表記に違いはありますが、対応する数値の10までは「投資適格級」、11より下は「ジャンク債」扱いとなっています。 年金運用や投資銀行などは、投資適格級の中でしか運用できません。 なので、格下げになり「ジャンク債」扱いとなると、運用している債権を無条件で手放さなければいけません。
今回のムーディーズのイタリア格下げは、危うく投資適格級から外れジャンク債扱いとなるところでした。
今回の発表は10月19日のマーケットクローズ直前に発表されましたが、市場の反応はありませんでした。 市場予想では見通しが「ネガティブ」もしくは2ノッチ格下げの「Ba1」もあるのではないかと思われていました。 それが「Baa3」見通しは「安定的」となったことは、うれしい誤算だったのかもしれません。
イタリアは、予算案を財政赤字2.4%から2.1%に修正するのではないかと報道されています。
ただ、これでも当初の予定よりも大幅赤字です。 このあたりを欧州委員会がOKを出すのか? この赤字幅をS&Pがどのように判断するのか? 注目です。 予算案に関しては以下を参照ください。
イタリア予算案を巡ってユーロは乱高下! 何が問題なの?を解説
イタリアの国債は、ジャンク債懸念から金利の上昇していました。
今週末、26日にはS&Pの格付けが発表されます。 発表される内容に注目です。 また、長期金利の上昇も気になります。 合わせて注目していきたいと思います。
↓↓↓長期金利等は以下の記録室を参照ください↓↓↓