2022年10月12日
ドル円は146円突破で介入はあるのか!? 「10月12日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は英中銀が英債券買い入れの臨時措置の規模を拡大すると発表したことで英金利は低下、ポンドは上昇しました。
ただ、その後にベイリーBOE総裁が買い入れ額の拡大はするものの、買い入れ期間の延長はしないと明言しました。
ベイリーBOE総裁の発言を受けて英金利は上昇しポンドは急落しています。
また、岸田首相が黒田日銀総裁の任期前倒しは考えていないと発言したことで、緩和策が継続されるとの観測から円安が進み、ドル円は145円90円まで上昇しています。
ドル円は9時過ぎに146円を突破し、146円20円付近まで上昇しています。
円買い介入が出てくるのではないかと注目しています。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
米PPI(生産者物価指数)
PPI(生産者物価指数)は原材料や製品の価格を指数化したもので、PPI(生産者物価指数)が上昇すると仕入れ価格が上昇し商品価格の上昇に繋がり、物価上昇に繋がってしまいます。
米PPI(生産者物価指数)は3月をピークに低下してきています。
先月のPPI(生産者物価指数)は8.7%、今回の予想が8.3%になっています。
予想通りの結果となれば、今後のインフレも少しづつ落ち着くのではないかとの期待に繋がります。
英GDP
英国経済は英中銀による引き締めで景気後退が懸念されています。
トラス政権による政治的混乱もあることから、トラス政権の経済がどうなっているのか注目です。
予想を大きく下回る結果となるとポンドが売られる可能性が高まります。
2)リスク要因
円買い介入
ドル円は前回の介入レベルを超えて146円を突破しています。
政府からは介入に関する発言が出てきており、ドル売り・円買い介入が実施される可能性があります。
介入があった場合は3~5円程度は動く可能性があるので、ドル円の動きには注意しておきたいと思います。
英金利・ポンド
英国はトラス政権による減税策の発表でポンド安・英国債安・株安のトリプル安になりました。
その後減税策の撤回を発表し、英中銀はQT(量的引き締め)を延期し、期間20年以上の普通国債を1回のオペに
トリプル安は落ち着き、ポンドは買い戻され、長期金利は低下しました。
昨日、英中銀は臨時措置の拡大を発表しましたが、その後のベイリーBOE総裁の発言で買い入れ額は拡大するが期日の延期はしないと示唆されたことでポンドは急落しています
本日も英中銀の要人発言が多数予定されているので、ポンドの値動きに要注意です。
ウクライナ情勢
クリミア半島とロシアを結ぶ欧州最長の大橋爆破の報復として、ロシアはウクライナ複数の都市を攻撃、首都キーウをはじめ各地でロシア軍による大規模なミサイル攻撃があり、多数の死者・重傷者が出ているほか、インフラ施設が被害を受けています。
ロシアの大規模ミサイル攻撃を受けて、昨日G7首脳会談が開催されロシアによる攻撃を非難し、ウクライナへの支援継続を約束する方針を改めて示唆しました。
これに対してロシアが報復行動、攻撃を激化させる可能性があるので注意しておきたいと思います。
3)FOMC議事要旨
FRBは9月のFOMCで通常の3倍となる0.75%の利上げを実施しました。
一部の予想では1.00%利上げもあるのではないかと言われていました。
議事要旨の内容からどのような議論がされたのか、次回11月FOMCの利上げ幅に関するヒントがないか注目です。
FRBが何に注目して、何が利上げの判断材料となっているのかに注目、想定よりもタカ派な内容であれば米金利は上昇し、ドル買いが進むのではないかと思っています。
◎本日のイベントスケジュール
10月12日(水曜日)
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシント
15:00 GBP 英GDP
17:00 GBP ハスケルBOE外部理事発言
20:35 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)
22:30 EUR ラガルドECB総裁発言
23:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
10月13日(木曜日)
00:00 EUR クノット・オランダ中銀総裁発言
02:00 USD 米10年債入札
02:00 GBP マンBOE外部理事発言
03:00 USD FOMC議事要旨(9月21日分)
07:30 USD ボウマンFRB理事発言
08:00 GBP マンBOE外部理事発言