リスク要因とカナダ中銀に注目! 「12月8日の注目点とイベントスケジュール」

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2021年12月8日

リスク要因とカナダ中銀に注目! 「12月8日の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

昨日のRBA理事会は、もともとハト派のRBAが事前にオミクロン株が豪州国内で発見されていたことから、かなりのハト派声明文が出てくるのではないかと予想されていました。

ただ結果は、政策金利・資産購入ともに据え置き、声明文ではオミクロン株に関する部分はあまり悲観しておらず、思ったよりもハト派色が弱かったことから豪ドルは上昇。

 

また、今までオミクロン株による進みすぎたリスクオフはイッキに後退し、資源国であるカナダドルや豪ドル、NZドルは買い戻されて、安全通貨である円やフランが売られる展開となっています。

 

本日もリスク要因が意識されながらの展開となりそうです。

 

目次

◎本日の注目点

 

1)カナダ中銀金融政策発表

 

注目度:高い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:カナダドル高

 

ポイント:声明文で来年利上げ時期の前倒しのヒントが出てくるか?

 

カナダは主要産業である原油が価格上昇、先日発表の雇用統計もかなり強い結果が出てくるなど、経済状況はかなり改善している模様です。

その上で、米国のテーパリング加速が噂され、早期の引き締めの可能性が出てきていることから、カナダ中銀も引き締めを加速させるのではないかと考えられています。

カナダ中銀は11月の政策発表でテーパリングが完了していて、次は来年の半ばでの利上げが期待されていました。

それが、利上げ時期が前倒しになるのではないか、第1四半期の利上げを織り込み始めています。

第1四半期の利上げに繋がるようなヒントが声明文から出てくればカナダドルは堅調に、否定するような内容が出てくるとカナダドルは売られるのではないかと考えています。

 

 

 

2)リスク要因

 

マーケットのリスク要因は新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」から東欧や中国に移っています。

先週からのオミクロン株によるリスクオフは織り込まれ、リスクオフが後退しています。

次のリスク要因として話題にあがっているのがロシアのウクライナ進攻に関する東欧リスクと、北京冬季オリンピックの外交的ボイコットや中国不動産デフォルトなどの中国リスクです。

本日はカナダ中銀の政策発表以外は重要指標も少ないことから、リスク要因が取引材料となる可能性が高いので注意しておきたいと思います。

 

 

ロシア・ベラルーシ

ロシアのウクライナ進攻について米国や欧州は批判しています。

バイデン大統領は昨日、プーチン大統領と会談しましたが予想通り解決・合意には至りませんでした。

バイデン大統領はプーチン大統領との会談後にドイツやイタリアや英国など西側の首相と連絡を取るなど、制裁の可能性に向けて動いています。

欧州はロシアからの天然ガス供給用のパイプライン、ノルドストリーム2の認可作業を一時停止しています。

欧州では天然ガス不足問題があることから、ロシアに対する制裁を優先するのか、それとも天然ガス・経済を優勢するのか注目です。

また、ベラルーシとも欧州は対立しており、ロシアからのパイプライン遮断を人質にされています。

ロシアやベラルーシと欧州の対立にも注意しておきたいと思います。

 

 

中国リスク

中国恒大集団の債務償還・利払いに関して、昨日までの期日分が支払われていないようです。

もともと11月に支払うべきだったものが、支払いできず30日間の猶予期間に入っていましたが、30日間の猶予期間の期日が過ぎても支払われていないようで、これからデフォルト手続きに入るのではないかと見られています。

中国の不動産バブルの崩壊による中国国内への影響、また海外マーケットへの影響がどこまで広がるのか注目です。

 

 

ポーランド

ポーランドとEUは司法に関する見解で対立しており、ポーランド内でEUに対する不満が溜まってきています。

その事から、ポーランドもEUから離脱するべきだとの声が強くなってきています。

ポーランドの離脱なんてことが実現するようなことになってくると欧州のリスクにつながるのではないかと注目しています。

 

 

EUと英国の対立

北アイルランド(英国領)とアイルランド(EU加盟国)の国境や貿易に関する協定の改定について英国とEUが対立しています。

また、英国とフランスの間では漁業権について対立しています。

北アイルランド議定書の改定や英仏漁業権問題を含め、英国の離脱協定には協議中の問題が多数あり、一つの期限としてクリスマスが挙げられています。

クリスマスまでに協議がまとまらない場合は、離脱協定の破棄となり合意なき離脱の可能性も出てきます。

そうなると、大きなリスクオフ要因となることから、英欧の協議の進行具合には注意しておきたいと思います。

 

 

トルコリラ

トルコは先週、2回の為替介入を行っています。

ただ、トルコリラの水準は最安値更新を続けています。

為替介入を続ける可能性がありますが、トルコの外貨準備高(為替介入の原資)は少なく、為替介入には限界があります。

限界を迎えたときにリラ安が進み、暴落するのか?

それとも政策金利の利上げに踏み切るのか注目です。

リラ暴落してトルコのデフォルトに繋がるのかにも注目です。

 

 

 

 

 

◎本日のイベントスケジュール

 

 

12月8日(水曜日)

 

08:50 JPY 日本7∼9月期GDP(改定値)

17:15 EUR ラガルドECB総裁発言

17:25 EUR デギントスECB副総裁発言

22:10 EUR シュナーベルECB専務理事発言

 

 

12月9日(木曜日)

 

00:00 CAD カナダ中銀金融政策・声明文発表

00:30 USD 原油在庫量

03:00 USD 米10年債入札

07:00 AUD ロウRBA総裁発言

10:30 CNY 中国CPI(消費者物価指数)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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