2023年7月12日
今週の山場、NZ・加の金融政策と米CPIに注目! 「7月12日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
本日にCPI(消費者物価指数)の発表を控えて様子見の中、ドル円はじりじりと下落し安値を更新。
本日午前に139.30円付近まで下落しています。
本日はNZとカナダで金融政策発表、米国は注目のCPI(消費者物価指数)発表と、今週の山場となっています。
大きな値動きに期待しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)金融政策
RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:据え置きを8割以上織り込み済み
バイアス:NZドルは底堅い
ポイント:追加利上げの可能性と利下げの可能性
前回の理事会で5.50%まで政策金利が引き上げら
ただ、サプライズの多い中銀だけに利上げの可能性だけは考えてきたいと思います。
また、声明文から追加利上げの可能性がないのかに注目したいと思います。
追加利上げの可能性が見えてくるようであればNZドル買いに繋がるのではないかと思います。
また、前回は24年半ばまで金利を据え置くとの見方ですが、利下げが前倒しにならないのかにも注目しておきたいと思います。
利下げの可能性が前倒しになるようであればNZドルが売られやすくなるのではないかと思います。
カナダ中銀
注目度:高い
織り込み度:据え置きを8割お織り込み済み
バイアス:カナダドルの上値重い
ポイント:年内追加利上げの可能性
カナダ中銀は主要中銀の中では早く利上げをはじめ、先行して利上げの一時停止に舵を切りました。
ただ、インフレの高止まりから追加利上げを実施しています。
その後に発表されたCPI(消費者物価指数)は市場予想を下回る結果であったことと、ハイペースの利上げの時期は過ぎたことから今回の会合では据え置きが予想されています。
ポイントは9月の会合で追加利上げがあるのかどうかです。
債券市場のからの予想では9月の会合で0.25%利上げが織り込まれています。
9月の追加利上げが否定されるような声明文であればカナダドル売りが加速するのではないかと思います。
2)経済指標
米CPI(消費者物価指数)
先週の金曜日に発表されたNFP雇用統計では雇用者数こそ市場予想を下回りましたが、平均時給は市場予想を上回り高い人件費による賃金インフレ懸念が残りました。
ISM非製造業景況指数も市場予想を上回り、強いサービス業も確認されており、インフレの高止まりが懸念されています。
CPI(消費者物価指数)の結果が市場予想を上回り、インフレ高止まりが確認された場合は年内の追加利上げ期待に繋がるのではないかと思います。
年内利上げ期待に変更がないか、CPI(消費者物価指数)発表後の債券市場に注目です。
3)要人発言
主要中銀は追加利上げをするのか、利上げ停止にするのか、年内もしくは来年のどこかで利下げするのか、政策判断の違いが出てくるタイミングです。
特に米英欧で違いが出てくることで大きな値動きに繋がる可能性があります。
金融政策に影響力を持った要人の発言には注意しておきたいと思います。
また、日銀に関してはYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正に注目が集まっています。
先週、内田真一日銀副総裁が
「長短金利操作(YCC)の見直しは金融仲介や市場機能に配慮しつつ、バランスをとって判断していきたい」
と発言したことで、YCC(イールドカーブ・コントロール)の見直しが出るのではないか!?
との思惑から円買いが進んでいるとの見方が強くなっています。
本来は植田日銀総裁に代わるタイミングで金融政策の方針転換があるのではないかと思われていたことから、7月の日銀でYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正が出るのではないかとの思惑に繋がっているようです。
金融政策に関する要人発言に注目です。
◎本日のイベントスケジュール
7月12日(水曜日)
NATO首脳会議
02:00 USD 米3年債入札
11:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
12:00 NZD オアRBNZ総裁発言(記者会見)
12:10 AUD ロウRBA総裁発言
15:00 GBP 英中銀金融安定報告書公表
17:00 GBP ベイリーBOE総裁発言(金融安定報告書についての会見)
21:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
21:30 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
22:00 EUR ブイチッチ・クロアチア中銀総裁発言
22:45 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
22:45 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
23:00 CAD カナダ中銀金融政策・声明文発表
23:30 USD 原油在庫量
7月13日(木曜日)
02:00 USD 米10年債入札
02:00 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁
03:00 USD ベージュブック(米地区連銀経済報告)
05:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言