2022年11月21日
感謝祭前、議事要旨やPMI速報値に注目! 「11月21日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週はNATO加盟国であるポーランドにミサイルが着弾したことでNATOがウクライナ情勢に介入し、第三次世界大戦などの懸念が高まる場面がありました。
その後の調査でポーランドに着弾したミサイルは、ウクライナが発射した迎撃ミサイルではないかということでリスクオフは後退し落ち着きを取り戻しています。
その他では重要指標が少なかったことから要人発言に注目が集まり、FOMCメンバーの発言に注目が集まりました。
ウォラーFRB理事やブラード・セントルイス連銀総裁などがタカ派の発言をしたことでドル買いが進み、ブレイナードFRB副議長はハト派な内容の発言をしたことでドル売りが進み、FOMCメンバーでもタカ・ハト意見が分かれ、ドルの方向感が難しい状況になっています。
今週は週後半に米国が感謝祭で休場となり取引量が激減します。
なので、週前半の指標や議事要旨、発言などに注目が集まるのではないかと思います。
目次
◎今週の注目点
1)金融政策
RBNZ理事会
注目度:高い
織り込み度:0.75%利上げを7割織り込み済み
バイアス:NZドル底堅い
ポイント:利上げ幅と今後の方針
RBNZは0.5%の利上げを織り込まれていましたが、先週から0.75%利上げの可能性が高まっています。
0.75%利上げの可能性の高まりとともにNZドルが買われています。
今回の利上げ幅が0.5%だった場合、買われていたNZドルが売り戻される可能性があるので注目しておきたいと思います。
また、声明文やオアRBNZ総裁の記者会見でタカ派が継続するようであればNZドルは底堅く推移、今回の利上げをもって利上げ幅を後退させるなどのハト派な内容となればNZドルは売られるのではないかと注目しています。
FOMC議事要旨
FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、早
また、ターミナルレート(利上げの終了水準)について、どのような内容が議論されていたのかにも注目しています。
ECB理事会議事要旨
欧州では米国以上の物価高が進んでおり、ECBは大幅利上げを進めています。
記者会見でラガルドECB総裁発言は、利上げと物価高によって経済見通しは下方向などと弱気な発言が出てきたことで、ECB理事会後にユーロ売りが進む場面がありました。
今回の議事要旨から経済の見通しと物価見通し、今後の利上げペースについて、QT(量的引き締め)について、どのような議論されたのか注目です。
思ったよりも底堅い経済見通しや早期の引き締めなど、タカ派な内容が出てくるとユーロの買い戻しが進むのではないかと注目しています。
2)経済指標
欧州製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
物価高と物価高を抑える為にハイペースで利上げを進めることで景気後退が懸念されています。
欧州各国では米国を超える物価高が進んでいます。
これからもECBは利上げを続けていくと予想され、景気後退懸念が高まっています。
どこまで景気後退が懸念されているのか、ドイツやフランス、ユーロ圏のPMI(速報値)に注目しています。
英国製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
欧州同様に2桁物価高が問題となっている中で、英中銀は利上げを進めなくてはいけない状況です。
加えてスナク政権が緊縮財政を発表していることから、欧州以上に景気後退懸念が進んでいる可能性があります。
どこまで景況感が悪化しているのか注目です。
米国製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
FRBは12月FOMCから利上げ幅を縮小させるのではないかと見られています。
景況感が悪化が予想以上に進んでいた場合は、FRBの利上げ幅縮小の判断に影響するのではないかと思われます。
予想以上の悪化がないか注目です。
3)要人発言
FRB
12月のFOMCでは利上げ幅の縮小が予想されていますが、一部では縮小せずに0.75%利上げの可能性も排除しないとの発言も出てきています。
また、注目はターミナルレート(利上げの終了水準)だとの発言も増えており、ターミナルレート(利上げの終了水準)がどの程度になるのかの発言にも注目です。
今週も多数の要人発言が予定されているので、今後の利上げ幅に関する内容とターミナルレート(利上げの終了水準)に関する発言に注目です。
ECB
ECBは次回会合の利上げ幅に注目が集まっています。
ECBメンバーがどのような発言をするのか、物価高をどのように受け止めているのか、経済と物価高のバランスをどのように見ているのか発言内容に注目です。
BOE
英国ではスナク政権が緊縮財政を発表していて、経済にブレーキを踏んだ状態です。
経済に対してアクセルを踏んでいたトラス政権とは違うので、BOEが今後どのくらいの引き締めを進めるのか注目です。
今後の経済見通しと、引き締めペースに関する発言内容に注目です。
4)リスク要因
ロシア・ウクライナ情勢
先週、NATO加盟国であるポーランドにミサイルが着弾したことでリスクオフが大きく進みました。
結果的にポーランドに着弾したミサイルはウクライナの防衛ミサイルだったと見られ、一旦は落ち着きを取り戻しています。
ただ、ロシアとウクライナの対立は激化しており、再度ポーランドに着弾するなどNATO加盟国に被害が出てくる可能性もあるので注意しておきたいと思います。
北朝鮮
先週ISBM(大陸間弾道ミサイル)を発射、北朝鮮のISBM(大陸間弾道ミサイル)は米国全土が射程に入ったのではないかと言われています。
北朝鮮の発射したISBM(大陸間弾道ミサイル)は日本のEEZ(排他的経済水域)に着水しています。
今後もミサイル発射は続くと思うので、日本の領海・領空にミサイルが通過したり着水したりしないか注意しておきたいと思います。
その他、米国などの対応にも注意しておきたいと思います。
◎今週のイベントスケジュール
11月21日(月曜日)
18:05 GBP カンリフBOE副総裁発言
21:00 EUR ホルツマン・オーストリア中銀総裁発言
11月22日(火曜日)
01:30 EUR センテノ・ポルトガル中銀総裁発言
02:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
03:00 USD 米5年債入札
06:45 NZD NZ貿易収支
16:00 AUD ロウRBA総裁発言
19:15 EUR レーン・フィンランド中銀総裁発言
22:30 CAD カナダ小売売上高
11月23日(水曜日)
東京市場休場(勤労感謝の日)
00:00 EUR ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
01:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言
02:00 CAD ロジャースBOC副総裁発言
02:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
03:00 USD 米7年債入札
04:15 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言
04:45 USD ブラード・セントルイス連銀総裁発言
10:00 NZD RBNZ理事会・政策金利・声明文発表
11:00 NZD オアRBNZ総裁発言
17:15 EUR フランス製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
17:30 EUR ドイツ製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:00 EUR ユーロ圏製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:30 GBP 英製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
18:45 GBP ラムズデンBOE副総裁発言
19:30 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
22:30 USD 失業保険申請件数・耐久財受注
22:45 GBP マンBOE外部理事発言
23:45 USD 米製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
11月24日(木曜日)
米国休場(感謝祭)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・新築住宅販売戸数
00:30 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
00:30 USD 原油在庫量
04:00 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
04:00 USD FOMC議事録
06:30 CAD マックレムBOC総裁、ロジャースBOC副総裁発言
18:00 EUR ドイツIFO景況指数
18:45 GBP ラムズデンBOE副総裁発言
19:30 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言
20:00 TRY トルコ金融政策決定会合
20:15 EUR デギントスECB副総裁発言
21:30 EUR ECB理事会議事要旨
22:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言
22:45 GBP マンBOE外部理事発言
11月25日(金曜日)
感謝祭翌日で米債券・株式・商品市場は短縮取引
01:00 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
16:00 EUR ドイツGDP(改定値)
16:30 EUR ミュラー・エストニア中銀総裁発言
21:00 MXN メキシコGDP(確定値)
11月26日(土曜日)
02:00 EUR デギントスECB副総裁発言