2021年5月2日
月初めで経済指標や政策発表が目白押しの1週間! 「5月3日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
今週は月初めの週ということで、重要な経済指標が目白押しです。
ただ、週前半はゴールデンウイークや中国が休場ということで、東京市場は閑散とした相場が予想されます。
週後半は経済指標や金融政策、政治イベントなどマーケットが大きく動く可能性があるので注目しています。
経済指標以外でも、米中対立やイラン、ロシアなど地政学リスクの高まりがマーケットへ影響を与える可能性もあり、閑散とした相場の中でのリスクオフには注意しておきたいと思います。
今年のゴールデンウイーク前には、○○ショックに注意といった話をあまり聞かなかっただけに、油断しているときにリスクオフになり○○ショックの引き金になる可能性があるのではないかと思います。
目次
◎今週の注目点
1)経済指標
米指標
今週の米指標は注目度の高い指標が多く、どの経済指標も好結果が予想されています。
予想を上回る結果が続くようであればテーパリング期待が高まり、米金利は上昇しドル買いが進むのではないかと思われます。
注目の指標はISM製造業景況指数、ISM非製造業景況指数、ADP雇用統計、NFP雇用統計で、中でもワクチン接種が進みロックダウンや営業規制が解除されて、コロナ禍からどこまで経済活動が回復しているのか雇用者数や失業率に注目しています。
カナダ指標
カナダ雇用統計に注目です。
カナダ中銀はQE額の減額を発表し、テーパリングに舵を切りました。
経済状況によって調整してくと言っていることから、カナダの経済指標に注目が集まっています。
なかでも、経済状況を測る指標で重要視されている雇用と物価とGDPに注目が集まっています。
注目度が高くなっているだけに、予想と結果が大きく乖離した場合にはマーケットの反応も大きくなる可能性が高いので要注目です。
NZ指標
ニュージーランドは国境を封鎖することで水際対策に力を入れて、コロナウイルスの侵入を防ぐことで、コロナウイルスの封じ込めに成功し、一部のコロナ対策を残してほぼ以前の生活を取り戻しています。
そのニュージーランドで経済がどこまで回復しているか注目されていて、今週発表される雇用統計に注目が集まります。
ニュージーランドは住宅バブルから、一時は早期の引き締めが予想されただけに、雇用統計の結果が良ければ再度引き締め期待が高まり、NZドルの買いが強まるのではないかと注目されています。
2)金融政策発表
RBA理事会
豪州ではコロナ禍からの経済回復が注目されていて、予想を上回るスピードで経済回復してきました。
そのためRBAの引き締め期待が高まっていましたが、据え置き発表が続いてきました。
カナダ中銀がテーパリングに舵を切ったことで、もともと引き締め期待の高かったRBAも引き締めに動くのか期待は高まっていますが、先週発表されたCPI(消費者物価指数)は予想を大きく下回る結果が出てきたことで、引き締め期待は少し後退しています。
今週の発表では据え置きが予想されていますが、声明文に変化があるのか、引き締め時期に変化があるのか注目です。
また、週末には四半期金融報告もあるので、こちらの内容にも注目です。
英中銀(Super Thursday)
今週の英中銀は四半期ごとに発表されるインフレーションレポートが同時に発表される「Super Thursday」で重要な政策発表です。
英中銀は年8回の政策発表のうち、年4回は経済見通しなどをまとめたインフレーションレポートが同時発表されます。
政策変更が行われるのはインフレーションレポートが発表される「Super Thursday」のことが多いことから、注目度が高くなっています。
英国はワクチン接種が進み、段階的に経済正常化に向けて進んでいます。
このことから、英中銀も正常化に向けて動き始めるのではないかと期待が高まっていることから、今週は政策変更はないと思いますが、今後の金利正常化に向けた足掛かりが出てくるのではないかと声明文や記者会見に注目が集まります。
トルコ中銀
エルドアン大統領は利下げ圧力を強める一方で、新しく就任した中銀総裁は利下げを否定しています。
エルドアン大統領は利上げした中銀総裁を次々と解任してきました。
その中で今回の中銀総裁が利上げをすることが出来るのか、それとも圧力に負けて利下げするのか注目です。
現在のトルコリラはリラ安が進んでおり、外貨準備高もわずかとなっており、利上げをしないとリラ安が進みやすい状況となっていることから、今回の金融政策発表をキッカケに大きくリラ安が進む可能性があるので要注意です。
3)スコットランド議会選
今週は英国で地方議会選挙やロンドン市長選などが予定されていて、与党がどれだけ議席を確保できるか注目されています。
また、特に重要視されているのがスコットランド議会選で、スコットランドの独立を訴えているスコットランド民族党(SNP)がどこまで議席を伸ばすことが出来るのか注目されています。
スコットランド民族党(SNP)が過半数を獲得し、大きく議席を伸ばすことが出来れば、次はスコットランドの独立国民投票に動くのではないかと思われます。
地方議会選挙で与党が惨敗すればボリス・ジョンソン首相飲支持率は低下し、スコットランド民族党(SNP)が大きく議席を伸ばす結果になれば、ボリス・ジョンソン首相は独立国民投票の訴えを退けることは出来なくなるのではないかと思われ、地政学リスクが高まるのではないかと注目しています。
◎今週のイベントスケジュール
5月3日(月曜日)
東京市場休場(憲法記念日)
中国・英国・ロシア・ポーランド休場
ASEANプラス3(日中韓)財務相・中央銀行総裁会合
15:00 EUR ドイツ小売売上高
16:00 TRY トルコCPI(消費者物価指数)・製造業PMI
16:45 EUR イタリア製造業PMI(改定値)
16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)
22:45 USD 米製造業PMI(改定値)
23:00 USD ISM製造業景況指数
5月4日(火曜日)
東京市場休場(みどりの日)
中国休場
10:30 AUD 豪貿易収支
10:45 CNY 財新製造業PMI
13:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表
17:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)
21:30 USD 米貿易収支
21:30 CAD カナダ貿易収支・建築許可件数
5月5日(水曜日)
東京市場休場(こどもの日)
中国・韓国休場
06:00 NZD RBNZ金融安定報告書
07:45 NZD NZ雇用統計・失業率
10:30 AUD 豪建築許可件数
16:45 EUR イタリア総合・サービス業PMI(改定値)
16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)
16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)
17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)
21:15 USD ADP雇用統計
22:30 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言
22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)
23:00 USD ISM非製造業景況指数
23:00 EUR レーンECB理事兼チーフエコノミスト発言
23:30 USD 原油在庫量
5月6日(木曜日)
英スコットランド議会選
01:00 USD メスター・クリーブランド連銀総裁発言
07:45 NZD NZ建築許可件数
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(3月19日分)
10:00 NZD NBNZ企業信頼感指数
17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)
20:00 GBP 英中銀政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:30 USD 米新規失業保険申請件数
22:15 EUR シュナーベルECB専務理事発言
23:00 USD カプラン・ダラス連銀総裁発言
5月7日(金曜日)
10:30 AUD RBA四半期金融報告書
10:45 CNY 財新サービス業PMI
17:30 GBP 英建設業PMI(改定値)
19:00 EUR ラガルドECB総裁発言
21:00 MXN メキシコCPI(消費者物価指数)
21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:00 CAD カナダIveyPMI
5月8日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
04:00 USD 米消費者信用残高
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