2023年9月25日
月末週で多数の経済指標に注目の1週間! 「9月25日週の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
先週は米・英・日のほか、スイスなどで金融政策が発表されました。
米国は市場予想通りの据え置き、注目されていたドットチャートでは年内あと1回の追加利上げが予想され、来年と再来年の金利予想は0.5%上方修正されています。
ややタカ派な内容にドル買いが進んでいます。
英国は利上げ予想が多い状況でしたが、結果は9人中5人が据え置きを支持し据え置きを発表しました。
サプライズの据え置きにポンドは大きく売られる結果となっています。
同じくスイスでも利上げ予想に対して据え置きが発表されたためスイスフランが大きく売られています。
注目されていた日銀は現状維持を発表し、事前に注目されていた金融正常化やYCC(イールドカーブ・コントロール)の解除などのヒントはありませんでした。
現状維持を発表したことで再度円安が進む結果となっています。
今週は月末週で経済指標が多く、月末要因にも注意しながら、円買い介入に注意しておきたいと思います。
目次
◎今週の注目点
1)経済指標
豪CPI(消費者物価指数)
先日公表されたRBA理事会議事要旨では「金融政策のさらなる
今回のCPI(消費者物価指数)が市場予想を下回り、インフレの低下傾向が確認されれば次回理事会でも据え置き予想が強くなり、利上げ終了が見えてくるのではないかと思います。
利上げ終了が意識されれば豪ドル売りが進むのではないかと注目しています。
ドイツHICP(消費者物価指数)
先日発表されたECB理事会では0.25%の利上げが発表されましたが、事前予想は利上げと据え置きが半々となるなど利上げ終了が意識され始めています。
欧州の中でも最大の経済国であるドイツの物価がどこまで落ち着いてきているのか、インフレ低下が確認できるような内容であれば次回理事会での据え置き確率が高まり、ユーロ売りが進むのではないかと思います。
米GDP、失業保険申請件数
米国はハイペースで利上げを進めてきましたが経済は底堅くドル買いが進んでいます。
GDP(改定値)が上方修正されれば強い経済が確認され、さらにドルが強くなるのではないかと注目しています。
また、同時発表される失業保険申請件数は毎週速報が報告されるため、雇用指標の先行指標として注目しています。
GDP・失業保険申請件数ともに強い結果となればドル買いに繋がるのではないかと注目しています。
英GDP
英中銀は先日の金融政策発表でサプライズの据え置きを発表しました。
インフレは高止まりしているものの今後は低下するとの予想、景気後退を懸念して据え置きを判断した理事が多いようです。
今回発表されるGDPが予想を下回り、景気後退が懸念されるようであれば次回も据え置きの可能性が高まるのではないかと注目しています。
フランス・ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
先日発表されたECB理事会では0.25%の利上げが発表されましたが、事前予想は利上げと据え置きが半々となるなど利上げ終了が意識され始めています。
欧州でもドイツに次ぐ経済国のフランスとユーロ圏全体のデータが発表され、インフレ低下が確認できるような内容であれば次回理事会での据え置き確率が高まり、ユーロ売りが進むのではないかと思います。
カナダGDP
カナダ中銀は米国より先行していることから注目されています。
カナダ中銀が利上げ終了に動くのか、追加利上げに動くのか、判断材料の一つとしてGDPがあります。
景気後退が懸念される結果となれば利上げ終了観測が意識されるのではないかと思います。
また、カナダのGDPは月次GDPがあるので、速報性が高いので注目しています。
米PCEデフレーター
先日発表されたFOMCではタカ派な内容となり、ドットチャートからは年内あと1回の追加利上げが予想されています。
FRBの最も政策判断に重要視しているPCEデフレーターの結果次第で、追加利上げの可能性に変化があるのではないかと思います。
強い結果となれば追加利上げの可能性が高まり、ドル買いが進むのではないかと注目しています。
ミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率
FRBによるハイペースの利上げと、高止まりしているインフレ影響から景気後退が注目されています。
景気後退が確認されるのか、今後の景況感に注目です。
また、同時に発表される期待インフレ率に注目です。
FRBはインフレ抑制のために利上げを続けており、期待インフレ率が高止まりしているようであれば追加利上げの可能性がたまるのではないかと注目しています。
中国製造業・非製造業PMI
中国は大手不動産会社ののデフォルト危機など、景気後退が懸念されています。
中国の経済がどこまで悪化しているのか、製造業・非製造業PMIに注目です。
しかもマーケットクローズ後に発表されるため、週明けマーケットへの影響には注意しておきたいと思います。
2)円安・介入警戒
先週発表されたFOMCはややタカ派、日銀は大規模緩和を継続と、金融政策の差からドル高円安が進みやすい状況となっています。
金融政策発表後にドル円は年内高値である148.46円まで上昇しています。
昨年の9月にはFOMC発表後に日銀が緩和継続の発表をして円安が進み、その後に円買い介入を実施しています。
現在のドル円148円水準は昨年と同様の水準のため、円買い介入に注目が集まっています。
レートチェックや口先介入のレベル感と併せて、円買い介入に注視しておきたいと思います。
以下、去年の口先介入時のものです。
◎今週のイベントスケジュール
9月25日(月曜日)
16:00 EUR ビルロワ・フランス中銀総裁発言
17:00 EUR ドイツIFO景況指数
22:00 EUR シュナーベルECB専務理事発言
9月26日(火曜日)
07:00 USD カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁発言
16:00 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言
21:00 USD 米建築許可件数
23:00 USD 米新築住宅販売件数、消費者信頼感指数
9月27日(水曜日)
02:00 USD 米2年債入札
02:30 USD ボウマンFRB理事発言
08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(7月28日分)
10:30 AUD 豪CPI(消費者物価指数)
21:30 USD 米耐久財受注
23:30 USD 原油在庫量
9月28日(木曜日)
01:45 CHF ジョーダンSNB総裁発言
02:00 USD 米5年債入札
10:30 AUD 豪小売売上高
21:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 USD 米GDP(確定値)、失業保険申請件数
22:00 USD グールズビー・シカゴ連銀総裁発言
23:00 USD 米中古住宅販売保留
9月29日(金曜日)
02:00 USD 米7年債入札
02:00 USD クックFRB理事発言
04:00 MXN メキシコ政策金利発表
05:00 USD パウエルFRB議長発言
08:00 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
10:45 CNY 財新製造業PMI
15:00 GBP 英GDP(改定値)
15:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(速報値)
16:40 EUR ラガルドECB総裁発言
18:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(速報値)
21:30 CAD カナダGDP
21:30 USD 米PCEデフレーター
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)・期待インフレ率
9月30日(土曜日)
01:00 EUR ラガルドECB総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI