2022年12月2日
注目の雇用統計でドル円下落は加速するのか!? 「12月2日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
前日のパウエルFRB議長の発言をキッカケにドル売り・円買いの流れが続き、昨日1日を通してドル円は下落しました。
注目のPCEデフレーターやISM製造業景況指数も予想よりも弱い結果となったことでドル売りが加速しました。
ドル円は一時135.21円と8月18日以来の安値を更新、米10年
本日は注目の雇用統計です。
結果次第でさらにドル円は下落し、135円を割り込んで130円台を目指す展開もあるのではないかと思っています。
また、OPECプラス閣僚級会合も予定されているので、こちらも注目したいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
NFP雇用統計
米国の物価高の要因の一つに人手不足による人件費の高騰です。
NFP雇用統計では雇用者数以上に平均時給に注目です。
賃金が高いと物価高に繋がり、FRBの利上げに影響するのではないかと思います。
また、雇用者数や失業率が強いと利上げ余地があると判断し、FRBの利上げ判断の追い風になるのではないかと注目しています。
カナダ雇用統計
カナダ中銀も利上げを続けており、どこで利上げを止めるのかに注目が集まっています。
雇用が弱くなってきた場合は景気が後退していると判断され、物価も落ち着くのではないかとの観測から利上げも落ち着くのではないかとの観測に繋がり、カナダドル売りに繋がると思います。
2)要人発言
FRB
物価高もピークアウトし、FOMCメンバーの中でもタカ派とハト派が分かれてきています。
発言内容からハト派が優勢なのか、タカ派が優勢なのか見極めたいと思います。
特にパウエルFRB議長の発言には注目したいと思います。
発言内容では12月はじめ今後の利上げペースと、ターミナルレート(利上げの終了水準)がどこになるのかです。
利上げペースが後退してもターミナルレート(利上げの終了水準)が進むようであれば米金利は上昇しドル買いに繋がる可能性があります。
発言内容と併せて米金利とドルの値動きにも注目しておきたいと思います。
ECB
フランス・ドイツ・ユーロ圏のHICP(消費者物価指数)速報値が発表されるので、物価指標の結果を受けてECB要人がどのような発言をするのか注目です。
欧州は米国と違い、経済に不安があるので米国ほどのハイペースで利上げが難しいのではないかと思われます。
どのくらいのペースで利上げを進めるのか、発言内容に注目です。
3)OPECプラス閣僚級会合
本日はOPECプラス閣僚級会合が予定されており、減産について注目されています。
減産決定が出なかった場合は、原油価格が下落する可能性もあります。
原油価格が下落すると、エネルギー価格の下落により日本の貿易収支の赤字が減少、円高要因に繋がるかもしれません。
エネルギー価格が下落すれば物価安にも繋がり、各国中銀の利上げ決定にも影響が出てくるのではないかと思っています。
◎本日のイベントスケジュール
12月2日(金曜日)
石油輸出国機構(OPEC)プラス閣僚級会合
11:40 EUR ラガルドECB総裁発言
21:00 EUR デギントスECB副総裁発言
22:30 EUR ナーゲル・ドイツ連銀総裁発言
22:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給
22:30 CAD カナダ雇用統計・失業率
23:15 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言
12月3日(土曜日)
00:15 USD エバンス・シカゴ連銀総裁発言
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント