金融政策発表ラッシュ! 「3月14日週の注目点とイベントスケジュール」

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2022年3月13日

金融政策発表ラッシュ! 「3月14日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はウクライナ情勢が中心でしたが、後半はネガティブ要因よりもポジティブ要因にマーケットが反応するようになり、ウクライナ情勢による地政学リスクも賞味期限が来ているのではないかと感じる1週間でした。

 

今週はウクライナ情勢に新たな展開がなければ、金融政策が中心の1週間になるのではないかと注目しています。

 

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

FOMC

 

注目度:高い

織り込み度:0.25%利上げを織り込み済み

バイアス:ドル買い

 

ポイント:ドットチャートや声明文、記者会見から利上げやQT(資産縮小)のペース

 

先日パウエルFRB議長は議会証言で、0.25%の利上げを示唆したことで0.25%利上げは織り込み済みです。

今回のFOMCで0.5%利上げの可能性も残ってはいますが可能性は低く、0.5%利上げが発表された場合はサプライズとしてドル買いが大きく進むのではないかと注目しています。

 

注目は追加利上げの回数とQT(資産縮小)のペースです。

現在は年7~8回の利上げ、下半期でQT(資産縮小)スタートを織り込んでいます。

これを上回る内容が出てきた場合はドル買いが継続されるのではないかと注目しています。

 

 

 

英中銀

 

注目度:やや高い

織り込み度:0.25%利上げを織り込み済み

バイアス:ややポンドの上値重い

 

ポイント:サプライズの0.5%利上げがあるか?

     ウクライナ情勢を受けてハト派に傾いていないか?

 

前回の会合は0.25%利上げでしたが、9名の理事のうち4名が0.25%利上げを支持するというタカ派な内容でした。

それからの発言などから今回0.25%利上げは確実視されています。

ただ物価高などから0.5%利上げの可能性も噂されています。

仮に0.5%利上げであった場合はポンド買いが出てくるのではないかと考え、0.25%利上げの場合は声明文の内容次第になるのではないかと考えています。

 

また、ウクライナ情勢を受けてスタグフレーション懸念など英国経済見通しが下方修正される可能性もあり、引き締めを後退させる可能性も注目されています。

声明文で景気後退の懸念や引き締めを後退させるような内容が出てきた場合はポンド売りが進む可能性があるので注目しておきたいと思います。

 

 

 

日銀金融政策決定会合

 

注目度:やや低い

織り込み度:据え置きを織り込み済み

バイアス:特になし

 

ポイント:物価高に対する考え方

 

日銀は現在の緩和政策を維持すると前回の会合で発表しています。

ただ、ウクライナ情勢を受けて日本でも物価上昇が始まっています。

日本の物価が2%を超えた場合でも緩和政策を継続するのか、それとも2%を超えた場合は緩和を終了するのか、声明文と記者会見に注目です。

 

 

 

トルコ政策金利

 

注目度:やや高い

織り込み度:据え置きを8割織り込み済み

バイアス:トルコリラ安

 

ポイント:据え置きを発表できるかと今後の政策見通し

 

トルコは前年比54.44%の物価上昇率となっており、物価高が問題となっています。

本来であれば利上げする場面なのでしょうが、エルドアン大統領は利下げ政策をとってきました。

今回利下げはないと思いますが、利下げをすればトルコリラは暴落すると思います。

気持ち利上げしたところでトルコリラは多少の上昇で終わると思います。

今後の政策見通しで物価上昇が落ち着くまでは大きく利上げするなどの見通しを発表しない限りはトルコリラの上値は重いままではないかと考えています。

 

 

 

RBA理事会議事要旨

 

豪州でも物価高が進み、雇用状況も回復の兆しが見えてきています。

このことから年内にも利上げに踏み切るのではないかと注目されています。

また、ウクライナ情勢による地政学リスクに地理的に遠いことと、ロシアに代わる資源供給を豪州が提供するのではないかと、豪ドルが買われています。

今週発表されるRBA理事会議事要旨から引き締めに関するヒントが出てくるようであれば豪ドル買いが加速するのではないかと注目しています。

 

 

 

2)ウクライナ情勢

 

今週のウクライナ情勢はマーケットの折り込みを確認する1週間になるのではないかと考えています。

ロシアによる侵攻は変わりませんが、振興に関するヘッドラインが出てもユーロは反応しなくなってきています。

逆に停戦協議や、プーチン大統領が前向きな方針を…などといった観測報道でリスクオフが後退する局面が増えてきました。

そろそろウクライナ情勢に関するリスクオフは織り込みが進み、リスクオフ後退の材料を探し始めてるのではないかと考えています。

 

ただ、以下のようなことが出てくると再度リスクオフが進むのではないかと注目しています。

・ロシアが核を使用

・ウクライナだけでなく周辺国まで侵攻の噂

・新たな経済制裁やロシアによる報復

 

ネガティブな内容が発表されたときにリスクオフが進むのか?

ポジティブな内容が発表されたときにリスクオフが後退するのか?

ヘッドラインと値動きに注目したいと思います。

 

 

 

3)経済指標

 

英雇用統計

英国では人手不足から人件費が高騰しています。

今回の雇用統計でどこまで平均賃金が上昇しているかに注目。

平均賃金が予想以上の伸び、前回以上の伸びをしていた場合は物価高につながり、利上げ加速につながるのではないかと注目しています。

 

 

 

米PPI(生産者物価指数)

米国では記録的な物価上昇が問題となってます。

今回発表されるPPI(生産者物価指数)は企業が仕入れするときの価格のようなもの。

仕入れの価格が上昇すると、当然商品価格に転嫁される可能性が高く、物価上昇の要因となってしまいます。

今回のPPI(生産者物価指数)が前回よりも上昇しているのか、予想以上の結果が出てくるのか注目です。

 

 

 

カナダCPI(消費者物価指数)

先週発表されたカナダ雇用統計では予想以上の結果が出てきたことでカナダドル買いが強くなっています。

ウクライナ情勢はカナダドルの重しとなる部分もありますが、ロシア産の原油や木材が制裁対象となることでカナダが代替先となるのではないかとの思惑がカナダドル買い要因となっています。

今週発表のCPI(消費者物価指数)が予想以上であれば、カナダ中銀による引き締め(利上げ)期待からカナダドルの上昇が加速するのではないかと注目しています。

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

3月13日(日曜日)

 

北米サマータイム移行

 

 

3月14日(月曜日)

 

ユーロ圏財務相会合

 

19:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

 

 

3月15日(火曜日)

 

EU財務相理事会

 

09:30 AUD RBA理事会議事要旨

16:00 GBP 英雇用統計・失業率・平均賃金

16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)(改定値)

19:00 EUR ドイツZEW景況感指数

19:00 EUR ユーロ圏ZEW景況感指数

21:30 USD 米PPI(生産者物価指数)

 

 

3月16日(水曜日)

 

08:50 JPY 日本貿易収支

18:00 EUR エルダーソンECB専務理事発言

21:30 USD 米小売売上高

21:30 CAD カナダCPI(消費者物価指数)

23:30 USD 原油在庫量

 

 

3月17日(木曜日)

 

03:00 USD FOMC政策金利・声明文・ドットチャート発表

03:30 USD パウエルFRB議長記者会見

06:45 NZD NZ四半期GDP

09:30 AUD 豪雇用統計・失業率・労働参加率

18:30 EUR ラガルドECB総裁発言

19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)(改定値)

19:15 EUR レーンECB専務理事兼主席エコノミスト発言

20:00 TRY トルコ政策金利発表

21:00 GBP 英中銀政策金利・声明文・MPC投票配分発表

21:15 EUR シュナーベルECB専務理事発言

21:30 USD 米建築許可件数・失業保険申請件数・フィラデルフィア連銀製造業景況指数

 

 

3月18日(金曜日)

 

08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)

12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合

15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見

21:30 CAD カナダ小売売上高

23:00 USD 米中古住宅販売戸数

 

 

3月19日(土曜日)

 

01:30 USD バーキン・リッチモンド連銀総裁発言

02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント

03:00 USD エバンズ・シカゴ連銀総裁発言(23年投票権)

04:00 USD ボウマンFRB理事発言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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