ISMや雇用統計など重要指標と日銀の動向に注目の1週間! 「7月31日週の注目点とイベントスケジュール」

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2023年7月31日

ISMや雇用統計など重要指標と日銀の動向に注目の1週間! 「7月31日週の注目点とイベントスケジュール」

記事を書いた人:岡ちゃんマン

 

先週はFRBやECB、日銀の金融政策発表ラッシュでした。

FRBやECBは市場予想通りの結果、ややハト派に振れたようでした。

 

注目の日銀はYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正が発表されました。

今まで日本の10年国債金利が0.5%で指値オペを実施し金利を抑制していましたが1.0%まで容認、0.5%~1.0%の間で柔軟に運用していくと発表されました。

 

東京市場ではYCC(イールドカーブ・コントロール)の撤廃、金融正常化の第1歩として受け止められ円買いが進みましたが、欧米市場では日銀の金融正常化のスピードはゆっくりになるとの受け止めから円安が進みました。

 

今週は先週の金融政策発表ラッシュを終えて夏休みモードに入りつつあります。

夏休みモードといってもISMや雇用統計など重要指標もあるのでボラティリティの高い1週間になるのではないかと思います。

また、日銀の柔軟な運用とはどの程度なのか、日銀の動向にも注意しておきたいと思います。

目次

◎今週の注目点

 

1)金融政策

 

RBA理事会

注目度:高い

織り込み度:利上げと据え置きで予想が分かれてる

バイアス:特になし

ポイント:利上げが実施と今後の政策見通し

 

7月のRBA理事会議事要旨で「8月理事会で改めて追加利上げの必要性を協議する方針」と発表されたことで、今回のRBA理事会では利上げ再開するのか注目が集まっています。

7月のRBA理事会議事要旨が公表されたことで8月理事会での利上げ期待が高まりましたが、その後発表された四半期CPI(消費者物価指数)は市場予想を下回ったことで利上げ期待が後退しています。

このことで今回の理事会では利上げと据え置きで予想が分かれています。

なのでどちらが発表されても大きな値動きに繋がるのではないかと思っています。

また、利上げ・据え置きどちらが発表されたとしても、今後の追加利上げの見通しに注目が集まると思います。

追加の利上げを示唆するような内容が出てくるのか、それともインフレ低下見通しが発表され利上げ終了の可能性が出てくるのか、声明文の内容にも注目です。

 

 

 

英中銀

注目度:かなり高い

織り込み度:0.25%利上げ8割、0.5%利上げ2割

バイアス:ポンド買いがやや強い

ポイント:利上げ幅とインフレ見通し

 

今回の英中銀はインフレーションレポートが同時発表される「Super Thursday」です。

英国のインフレは主要国の中で最も高く、英中銀のターミナルレート(利上げの最終水準)は主要国の中で最も高くなるのではないかとの見方もあります。

このことから大半の市場予想が0.25%利上げの中で、0.5%利上げ予想が出始めています。

0.5%利上げが発表された場合、もしくはMPC投票配分で0.5%利上げ票が入った場合はポンド買いが進む可能性があります。

また、インフレーションレポートで高いインフレ見通しが発表された場合は追加利上げ期待が高まり、ポンド買いが進む可能性があります。

利上げ幅とインフレーションレポートの内容に注目しておきたいと思います。

 

 

 

2)経済指標

 

ISM製造業景況指数

ISM製造業景況指数は製造業の企業に対して今後の景気について質問し結果を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

FRBが物価抑制のためハイペースの利上げを進めてきました。

その事で製造業には景気後退の懸念が高まっています。

FRBは利上げ終了の可能性も出てきており、米国経済がソフトランディングできるのかに注目が集まっています。

ハイペースの利上げの影響が最も出やすい製造業がどこまで景気見通しが悪化しているのか注目しています。

 

 

 

JOLTS求人件数

米国では人件費の高騰が物価高の要因となっています。

そのため、雇用市場にゆるみが出てきているのか、ADP雇用統計、NFP雇用統計と発表を控えて、先行指標としてJOLTS求人件数にも注目が集まっています。

 

 

 

NZ四半期雇用統計

RBNZはハイペースで利上げを進めてきましたが、利上げを終了しています。

雇用状況が緩んでいる場合はこのまま利上げが終了と受け止められるのか?

それとも利下げを織り込み始めるのか?

利下げを織り込みを始めるようであればNZドルは売りが進む可能性があります。

雇用統計の結果に注目です。

 

 

 

ADP雇用統計

米国のインフレ要因の1つに人手不足があるため、雇用統計に注目が集まっています。

週末のNFP雇用統計の前哨戦としてADP雇用統計の結果に注目です。

どの程度市場予想を上回る雇用者数が出てくるのか、それとも予想を下回る結果になるのか注目です。

 

 

 

ISM非製造業景況指数

ISM非製造業景況指数は非製造業(サービス業)の企業に対して、今後の景気について質問し結果を指数化したもので、景気の先行指標として注目されています。

消費大国の米国はGDPのうち消費が占める割合が大きく、非製造業(サービス業)の景況感は重要視されています。

金融不安が広がっただけに、消費意欲が低下しISM非製造業景況指数の結果が50を割り込むような結果になるとイッキに景気後退が懸念される展開になるのではないかと注目しています。

 

 

 

カナダ雇用統計

カナダ中銀は一時利上げを再開しましたが、追加利上げはデータ次第。

雇用統計の結果が市場予想を上回るようなことがあれば追加利上げ期待に繋がるのではないかと思います。

逆に市場予想を下回れば利上げ終了観測に繋がり、来年の利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

カナダ中銀の動きはFRBの先行指標として見られることもあるので、雇用統計の結果とカナダの金利に注目です。

 

 

 

NFP雇用統計

物価上昇の要因の1つである人件費の高騰を確認するために平均時給が市場予想を下回るか、前回値と比べて低下しているのかに注目しています。

雇用者数と失業率よりも平均賃金に注目し、その上で失業率が悪化しているのかに注目したいと思います。

平均時給や失業率が悪化していた場合は利上げの終了観測、来年の早い時期に利下げ期待に繋がるのではないかと思います。

金利と併せて注目しておきたいと思います。

 

 

 

 

◎今週のイベントスケジュール

 

 

7月31日(月曜日)

 

10:30 CNY 中国製造業・非製造業PMI

18:00 EUR ユーロ圏GDP(速報値)・HICP(消費者物価指数)(速報値)

 

 

8月1日(火曜日)

 

10:45 CNY 財新製造業PMI

13:30 AUD RBA理事会・政策金利・声明文発表

16:50 EUR フランス製造業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ製造業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏製造業PMI(改定値)

17:30 GBP 英製造業PMI(改定値)

22:45 USD 米製造業PMI(改定値)

23:00 USD ISM製造業景況指数・JOLTS求人件数

 

 

8月2日(水曜日)

 

07:45 NZD NZ四半期雇用統計・失業率

08:50 JPY 日銀金融政策決定会合議事要旨(6月16日分)

21:45 USD ADP雇用統計

23:30 USD 原油在庫量

 

 

8月3日(木曜日)

 

10:45 CNY 財伸サービス業PMI

15:30 CHF スイスCPI(消費者物価指数)

16:50 EUR フランス総合・サービス業PMI(改定値)

16:55 EUR ドイツ総合・サービス業PMI(改定値)

17:00 EUR ユーロ圏総合・サービス業PMI(改定値)

17:30 GBP 英総合・サービス業PMI(改定値)

20:00 GBP 英中銀・政策金利・声明文・MPC投票配分・インフレーションレポート発表

20:30 GBP ベイリーBOE総裁記者会見

21:30 USD 四半期米非農業部門労働生産性・労働コスト(速報値)、失業保険申請件数

22:45 USD 米総合・サービス業PMI(改定値)

23:00 USD ISM非製造業景況指数

 

 

8月4日(土曜日)

 

10:30 AUD RBA四半期金融政策報告

17:30 GBP 英建設業PMI

20:15 GBP ピルBOE主席エコノミスト発言

21:30 CAD カナダ雇用統計・失業率

21:30 USD NFP雇用統計・失業率・平均時給

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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