2023年10月27日
PCEデフレーターに注目! 「10月27日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日は東京市場からドル円が上昇し欧州時間スタート付近で150.78円まで高値を更新しました。
円買い介入警戒感が強まる中で一時149.86円まで急落、その後はすぐに150円ミドルまで戻すなど神経質な動きとなっています。
ECB理事会は市場予想通り11会合ぶりに据え置きを発表しました。
注目されていた「PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)」の再投資については議論されなかったとしています。
市場予想通りの据え置きと、強弱入り混じる声明文と記者会見からユーロの反応は限定的でした。
米国のGDP(速報値)は市場予想を大幅に上回る結果、耐久財受注も市場予想を上回る結果となったが、米金利の低下からドルは売り買いが交錯する展開となっています。
本日は来週にFOMCを控えてFRBが重要視しているPCEデフレーターが発表されるので注目しておきたいと思います。
目次
◎本日の注目点
1)経済指標
PCEデフレーター
FRBが最も重要視している物価指標であるPCEデフレーターに注目しています。
FRBはインフレ抑制のため利上げを進めてきました。
CPI(消費者物価指数)では物価の低下が見える結果となっています。
PCEデフレーターでも物価の低下が確認されれば、追加利上げの可能性は後退し、現在の金利水準で利上げ終了となるのではないかと注目しています。
2)リスク要因
米議会
米議会では下院議長の選任に注目しています。
9月末に10月からの新年度予算を巡り対立、政府機関の閉鎖をギリギリで回避し、つなぎ予算を成立させました。
ただ、その後にマッカーシー下院議長が解任され、現在は次期下院議長の選任を待つ状況です。
先週も何回か議長専任の投票が行われましたが議長専任のために必要な票数を獲得できた候補者はいませんでした。
このまま下院議長の選任が遅れれば、その後に行われる予算協議が遅れ、9月末に成立させたつなぎ予算の期限が切れて再度政府機関の閉鎖が警戒される展開となります。
米国のつなぎ予算は11月17日までの予定です。
また、現在中東情勢が不安定な状況で下院議長の選任が遅れれば、イスラエルへの支援決議が遅れ、来年の大統領選挙への影響も出てくるのではないかと注目しています。
中東情勢・ウクライナ情勢
イスラム組織ハマスとイスラエルの対立は激化し、中東情勢は悪化を続けています。
このまま悪化を続け第5次中東戦争に発展するなどした場合は原油価格の高騰により、世界的にリスクオフが進むのではないかと注目しています。
また、中東だけではなくウクライナ情勢など、中東から欧州にかけて緊張状態が続いており、周辺国でも武力衝突が出てきています。
一部報道では米軍がペルシャ湾に空母を配備した、中東にある米軍の駐留基地がミサイル攻撃を受けたなど報じられています。
当初のイスラエルの問題から少しづつ対立が拡大しています。
第3次世界大戦などが噂される展開にならないのか、中東・欧州の情勢に注意しておきたいと思います。
日銀・政府
日銀はYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正・撤廃論がたびたび話題に上がります。
月末に日銀金融政策決定会合を控えてることから、金融正常化やYCC(イールドカーブ・コントロール)の修正・撤廃についてヒントがないか発言に注目です。
ドル円は介入を警戒して150円を背にした水準で推移していましたが、150円を超えると一気に150.76円まで上値を伸ばしています。
ただ、介入警戒感から一気に100ポイントの下落し、その後また150円ミドルまで戻すなど神経質な動きをしています。
150円を超えたことでドル円の上昇スピードが上がってくると介入警戒感も高まるのではないか、発言やドル円の動きに注目です。
以下、去年の口先介入時のものです。
◎本日のイベントスケジュール
10月27日(金曜日)
09:30 AUD 豪PPI(生産者物価指数)
21:30 USD 米PCEデフレーター
22:00 USD バーFRB副議長発言
23:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)・期待インフレ率
10月28日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
10月29日(日曜日)
欧州がサマータイム終了(冬時間・標準時に移行)