2021年3月19日
注目の日銀政策発表、日経の報道通りになるのか? 「3月19日の注目点とイベントスケジュール」
記事を書いた人:岡ちゃんマン
昨日12時過ぎに日経新聞のヘッドライン報道で円が急騰し、日本の金利も上昇しています。
金融政策決定会合が開かれている中で、事前に政策内容が流出するのか疑問ではありますが、マーケットは報道内容を織り込んだと思われます。
また米金利も上昇し、昨年の2月コロナ前の水準まで上昇しています。
米金利の上昇は株価の重しとなり、金利上昇に敏感なナスダックは大幅下落しています。
目次
◎本日の注目点
1)日銀金融政策決定会合
注目度:高くなっている
織込み度:YCC(イールドカーブ・コントロール)のターゲットを±0.25%に拡大
ETF購入の下限目安6兆円を撤廃
(昨日の報道でこの2点を織り込んでいる)
バイアス:円安トレンド
今回の日銀金融政策決定会合では、政策の点検が注目されている。
昨日、日経新聞が報道するところによると、
「日銀は明日まで開催されている
「上場投資信託(ETF)の買い入れは年6兆円とする目安を
「一方、短期金利は現在のマイナス0.1%の金利水準を維持
このように報道されています。
マーケットでは米金利の上昇が注目されていますが、日本の金利も上昇しています。
日本では量的緩和にYCC(イールドカーブ・コントロール)を使っていて、10年債利回り0.1%~0.2%をターゲットとしていますが、日本の10年債利回りは一時0.175%まで上昇しており、このままいくとターゲット上限の0.2%の到達してしまいます。
そこで、上限に達したときに指値オペで強制的にターゲット内に抑え込むのか、それともターゲット上限を拡大するのか注目が集まっていました。
先日3月5日の黒田日銀総裁の発言ではターゲットの拡大はないとの事で織り込まれていましたが、昨日の日経新聞の報道で一転、ターゲットを0.25%に拡大すると織り込みが変更されました。
昨日、日経新聞の報道が出ると為替相場では円が大きく買われました。
ターゲットの拡大をすることで、無制限に国債を買い入れる指値オペが遠ざかる、国債の買い入れが少なくなるとの見方から円買いが進んだと思われます。
本日の政策発表で据え置きが発表されると、昨日の円買いが売り戻される展開が予想されます。
また、ターゲットが昨日の報道よりも大幅に拡大されるなどの結果が発表されると、さらに円買いが進む可能性もあります。
この辺りを中心に注目しながら、金融政策の発表、声明文の発表、記者会見を見ていきたいと思います。
ちなみに、日銀金融政策決定会合の政策発表は12時前後ですが、政策変更がある際は発表が遅くなり、12時半や13時前になることもあります。
政策変更がない場合は12時前に発表されることがあります。
発表時間にも注目しておきたいと思います。
2)米金利
FOMCでパウエルFRB議長は長期の緩和姿勢を強調しましたが、米金利は上昇しています。
早期の緩和縮小(テーパリング)や早期の利上げ期待が残っていると思われます。
米金利は昨日、一時1.754%まで上昇しています。
コロナ前の金利水準にほぼ戻しています。
ここからさらに金利が上昇するのか?
金利上昇に合わせてドル買いが進んでいくのか?
本日も米金利と米ドルの動きに注目です。
3)カナダドル
先日の原油在庫量が想定以上に積みあがっていたことに加えて、フランスがロックダウンするなど、欧州でコロナ感染が拡大し経済回復が遅れ、原油の需要が低下するのではないかとの思いから原油価格は下落しています。
原油価格の下落に相関し、カナダドルも下落しています。
原油価格は節目の60ドル前後を推移しています。
本日、原油価格は60ドルを明確に割り込み50ドル台へ進むのか、60ドルを固めて反発上昇するのか注目です。
またカナダでは、先日の雇用統計で予想を大幅に上回る結果が出ています。
本日発表の小売売上高にも期待が集まります。
予想を上回る結果が出てくると、早期の緩和縮小が期待されカナダドル買いが進むのではないかと注目しています。
◎本日のイベントスケジュール
3月19日(金曜日)
08:30 JPY 日本CPI(消費者物価指数)
09:30 AUD 豪小売売上高
12時前後 JPY 日銀金融政策決定会合
15:30 JPY 黒田日銀総裁記者会見
19:45 EUR パネッタECB専務理事発言
21:30 CAD カナダ小売売上高
22:00 GBP カンリフBOE副総裁発言
3月20日(土曜日)
02:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
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